超高齢社会のお買いものをなめらかにするためのエイジテック/フィンテックサービスを提供するKAERU株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:岡田 知拓、以下 KAERU)は、国が進める認知症施策推進大網※に則り認知症介護研究・研修センター(以下東京センター)が行った、認知症の人の「希望をかなえるヘルプカード」の調査研究(令和3年度厚生労働省老健事業)に協力し、2022年5月より当カードの周知・利用拡大を推進する取り組みを実施することをお知らせいたします。 ※認知症になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられる「共生」を目指し、「認知症バリアフリー」の取組を進めていくとともに、「共生」の基盤の下、通いの場の拡大など「予防」の取組を政府一丸となって進めていくために令和元年6月に厚生労働省によりまとめられたもの(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000076236_00002.html)
認知症施策推進大網では、認知症の人の視点に立って、本人発信支援、認知症バリアフリー、社会参加支援等を推進し、希望をもって日常生活を過ごせる共生社会の実現が目指されています。それらを具体的・一体的に進めていくための道具として、厚生労働省の研究事業で東京センターにより発行されたものが、認知症の人の「希望をかなえるヘルプカード」です。カードには認知症の本人が望んでいることとともに、周りの人にちょっと手助けしてほしいことや、連絡先などを自由に書くことができ、全国の各自治体での普及と利用促進がスタートしました。
令和3年度、東京センターではヘルプカード※に焦点を当て、全国調査および試行調査を実施し、その結果、認知症の本人の「希望をかなえるヘルプカード」の必要性と有効性が高いこと、地域での1人の成功体験が次に続く人を生み出し普及のための大きな推進力になることなどが明らかになっています。
KAERUは、誰しもがいくつになっても、自分が行きたいところに安心して出かけ、やりたいことをスムーズにできるようになるために、東京センターとともに、自治体や関係者の方々への周知、それぞれの地域での利用促進・普及に努めてまいります。
※外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることができるのが、ヘルプカードです。その代表的なものが、東京都が作成したヘルプカード(JIS規格)です。(
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shougai/shougai_shisaku/card.html
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主に障害がある方に普及されてきていますが、認知症の本人に普及や活用はほとんどなされておらず、今回、認知症の人が実際に利用したいと思えて利用可能な「希望をかなえるヘルプカード」の開発にいたりました。
・東京センターによる全国調査および試行調査レポート「認知症の人の希望を叶える ヘルプカード等のあり方に関する調査研究 報告書」はこちら
https://www.dcnet.gr.jp/support/research/center/detail_391_center_1.php
「希望をかなえるヘルプカード」は、認知症の本人用に創り出された道具です。本人が認知症に伴う不安や不自由を解消するために必要な内容を具体的に書ける余白があり、必要時のみ利用します。既存のヘルプマークと併用して活用する人もいます。
日本初の認知症本人同士の活動組織である一般社団法人日本認知症本人ワーキンググループが発表した「認知症とともに生きる希望宣言」では、偏見や束縛から解放されて、自由に大空に向かって羽ばたく鳥を認知症の本人の思いの象徴として描いています。今回の希望をかなえるヘルプカードの開発に参画した本人たちからも、「もっと自由に、自分が行きたいところに安心して出かけたい」「やりたいことにチャレンジしたい!」という声が非常に多く寄せられ、「希望をかなえるヘルプカード」でも、羽ばたく鳥をモチーフにしています。
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